ドウダンツツジ(灯台躑躅)の特徴について詳しく解説
ドウダンツツジは、日本原産の落葉低木で、四季折々の美しい変化を楽しめる植物です。
春には白い壺状の花を咲かせ、秋には鮮やかな紅葉を見せるため、 庭木や生垣、鉢植えとして人気があります。
それでは、ドウダンツツジの特徴、育て方、管理方法について詳しく見ていきましょう!
1. ドウダンツツジの樹形と植栽施工例
(1) 当店商品のドウダンツツジの樹形
個性的な樹形で非常に繊細なドウダンツツジです。
【サイズ:樹高H≒170 × 枝張りW≒160 × 根鉢径A≒38cm(全高L≒190cm)】

鉢植えのドウダンツツジです。
よくある鉢の中にポットを入れているタイプではなく、きちんと植え付けてある状態です。
【全高H≒230 × 枝張りW≒170cm 鉢:外寸 W37 × H33cm】

(2) 当社による実際の外構工事の植栽施工例
和風庭園風の中に佇むドウダンツツジです。
うっすらと見える白花が綺麗です。

綺麗に紅葉したドウダンツツジです。
他の落葉樹と比べ、遅い時期まで落葉しないのもグッド。

門柱の前にシンボルツリーとしてアオダモと共に植えたドウダンツツジです。
かなり大きく、また個性的な樹形であり迫力があります。

2.ドウダンツツジの基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
和名 | ドウダンツツジ(灯台躑躅) |
学名 | Enkianthus perulatus |
科名 | ツツジ科(Ericaceae) |
属名 | ドウダンツツジ属(Enkianthus) |
タイプ | 落葉 低木 |
分布 | 日本(本州・四国・九州) |
オススメ植栽地域 | 東北~九州 |
樹高 | 1~2m(6m程度まで育つが100年程かかる) |
成長速度 | 遅い(20cm/年) |
日照条件 | 日向~半日陰 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
耐病虫性 | 強い |
水やり | 夏場は毎日たっぷりと(バケツ1杯ほど) |
開花時期 | 4~5月頃(白色) |
育てやすさ | 初心者向きで育てやすい |
特徴 | 明るい灰白色の樹皮、花と紅葉の両方が楽しめる四季の低木 |
育てるポイント | 山採りものなので、日陰の場所で植えると繊細な雰囲気を保ったまま育てることも可能です。 |
3.ドウダンツツジの特徴
(1) コンパクトな樹形と枝ぶり
- 枝分かれが細かく、自然に丸く整う樹形
- 成長がゆっくりで剪定の手間が少ない

(2) 葉の特徴
- 葉は楕円形で小さく、春から秋まで美しい緑
- 秋には鮮やかな紅葉に染まり、庭を彩る


(3) 花と果実
- 開花時期:4~5月頃
- 花の特徴:
- 白い壺型の花が下向きに多数咲く
- 控えめながら清楚で可憐な印象
- 花期が長く、庭のアクセントにぴったり
- 果実の特徴:
- あまり観賞価値はないが、自然に落果する

4.ドウダンツツジの育て方
(1) 植え付け
- 適期:春(3~4月)または秋(10~11月)
- 植え場所:
- 半日陰の場所(午前中日向の午後日陰or午前中日陰の午後日向)が理想。
- 一日中日光の当たるような日当たりの良い場所でも育つが、夏にかけて葉焼けしやすい。
- 水はけのよい土を好む(腐葉土を多めに混ぜると◎)。

(2) 水やり
- 植え付け後の2~3年はこまめに水やりが必要。
- 春:毎日(気温が上がると植物の成長が盛んになりますので、水やりに気を配ります)
- 夏:毎日(暑さで水分が蒸発しやすいため、水切れに注意しましょう)
- 秋:2日に1回(冬に近づくにつれだんだん気温が下がってきますので、水やりの量を徐々に減らすように調整しましょう)
- 冬:3~4日に1回(成長が遅くなり、水の吸収が少なくなります)
- 根付いた後は基本的には自然降雨でOKだが、夏の乾燥時期は注意。

(3) 肥料
- 寒肥として冬(1~2月)に緩効性肥料を
- 春の花後に追肥を与えると花つきが良くなる
(4) 剪定 ✂
- 剪定時期: 花後すぐ(5~6月)
- 剪定方法:
枝先を軽く整える程度。
翌年の花芽を切らないよう注意!
(5) 病害虫対策 🐛
- 病害虫は比較的少ないが、以下に注意:
- ハダニ:乾燥時に発生
- チャドクガ:稀に発生(葉を食害)
- 通風を確保し、被害が出たら早めに防除を
5.ドウダンツツジの品種
(1) ドウダンツツジ(灯台躑躅)
(Enkianthus perulatus)

- ドウダンツツジの基本種で、庭木や生け垣として定番の落葉低木。四季を通じて美しい姿を楽しめる代表的な品種。
- ツツジ科 ドウダンツツジ属の落葉低木
- 樹高: 約1〜2m(剪定でコンパクトに管理可能)
- 春にスズランのような白い壺型の花を多数咲かせる
- 秋には真っ赤に紅葉し、季節の移ろいを鮮やかに演出
- 枝が細かく密に分かれ、自然に整った丸い樹形を保ちやすい
- 病害虫に強く、成長も緩やかで管理しやすい
- 日向〜半日陰に適し、和風・洋風どちらの庭にも合う
- 耐寒性・耐暑性ともにあり、日本の気候に適応
- 初心者にも扱いやすく、庭木・鉢植え・生垣に広く使える万能型
(2) ベニドウダン(紅灯台)
(Enkianthus cernuus form. rubens)

- ドウダンツツジの園芸品種で、花色が紅色〜桃色になるのが特徴
- ツツジ科 ドウダンツツジ属の落葉低木
- 樹高:約1〜2m(剪定でコンパクトに管理可能)
- 春にやさしい紅色〜淡いピンクの壺型花を多数咲かせる
- 花は通常のドウダンツツジよりもやや大きく華やか
- 秋には紅〜オレンジ色に美しく紅葉し、季節感を演出
- 枝ぶりが細かく自然に整い、樹形が美しくまとまりやすい
- 病害虫に強く、管理がしやすい
- 日向〜半日陰に適応し、和洋どちらの庭にも調和
- 耐寒性・耐暑性ともにあり、日本の気候に適している
- 花色でアクセントをつけたい庭づくりにおすすめ
(3) サラサドウダン(更紗灯台)
(Enkianthus campanulatus)

- 花に赤と白の縞模様が入り、上品な印象を与える園芸品種
- ツツジ科 ドウダンツツジ属の落葉低木
- 樹高:約1.5〜3m(剪定でコンパクトに管理可能)
- 春に赤い縁取りのある白~淡紅色の壺型花を咲かせる
- 花は房状に下向きに咲き、上品で風情ある雰囲気
- 秋には明るいオレンジ〜赤色に紅葉し、景観を彩る
- 自然にまとまる樹形で、雑木風の庭やナチュラルガーデンに適する
- 成長は緩やかで剪定の手間が少なく、扱いやすい
- 日向〜半日陰でよく育ち、和風・洋風どちらの庭にも合う
- 耐寒性・耐暑性があり、環境への順応性が高い
- 花色に個性があるため、庭のアクセントや寄せ植えにもおすすめ
(4) ベニサラサドウダン(紅更紗灯台)
(Enkianthus campanulatus var. palibinii)

- サラサドウダンよりも濃い紅色の花を咲かせる人気の園芸品種
- ツツジ科 ドウダンツツジ属の落葉低木
- 樹高:約1.5〜2.5m(剪定でコンパクトに管理可能)
- 春に赤みの強い、更紗模様の壺型花を多数咲かせる
- 花は下向きに房状に咲き、存在感がありながらも上品
- 秋の紅葉は赤〜濃赤で鮮やかに染まり、庭のアクセントにぴったり
- 枝が密に分かれ、自然に整った樹形を保ちやすい
- 病害虫に強く、剪定の手間も少なく育てやすい
- 日向〜半日陰の環境で良好に育ち、幅広い庭に適応
- 耐寒性・耐暑性に優れ、日本各地で植栽可能
- 花・紅葉ともにしっかり楽しめる、見栄えの良い品種
6.ドウダンツツジの用途
(1) 庭木・低木植栽
- 花・紅葉ともに美しく、四季を感じられる
- シンボルツリーの足元や、和モダンな庭の縁取りに最適
(2) 生垣
- 密に枝分かれし、生垣としても優秀
- 高さ1~1.5m程度に抑えられ、圧迫感が少ない
(3) 鉢植え・寄せ植え
常緑樹との寄せ植えでコントラストを楽しめる
成長が遅く、コンパクトに管理しやすいため鉢植えにも向く
(4) 切り枝として室内に
紅葉した枝を切って花瓶に生けると、インテリアとしても楽しめます。
7.ドウダンツツジの魅力と注意点
(1) 魅力
✅ 春の白い花と秋の紅葉のコントラストが絶妙
✅ 樹形が自然にまとまり、剪定いらず
✅ 病害虫に強く、手入れが楽
✅ 落ち着いた雰囲気で、和風・洋風どちらにも合う
(2) 注意点
⚠ 乾燥にやや弱い:特に夏場の水切れに注意
⚠ 花後の剪定タイミングを誤ると翌年の花が減る
⚠ 西日の強い場所では葉焼けの可能性あり
8.まとめ
ドウダンツツジは、四季折々の美しさを楽しめる魅力的な低木です。
庭木としてだけでなく、鉢植えや盆栽、生垣など幅広く活用でき、特に秋の紅葉は圧巻です。育て方も比較的簡単で、耐寒性・耐暑性があり、日本の気候に適した植物なので、初心者にもおすすめできます。
こんな方におすすめ!
✅ 四季を感じる庭木を育てたい
✅ 鉢植えや盆栽で楽しみたい
✅ 紅葉の美しい植物を探している
✅ 手間がかからない低木を植えたい
ドウダンツツジを取り入れて、季節の移ろいを楽しんでみませんか?🌿🍁